一日散策 関西歴史紀行 【寺町通 Teramachi】

京都の通り1本を端から端まで 1日で歴史を味わう散策コース

PLAN01 寺町通 Teramachi

寺町通 Teramachi
寺町通 Teramachi
寺町通 Teramachi
寺町通 Teramachi寺町通 Teramachi

 寺町通は、北は北大路の南にある紫明通(しめいどおり)から、五条通までの南北に延びる「通り」で、天正18年(1590)、豊臣秀吉の京都大改造によって造られたものです。通りの東側に沿って寺院が集められたことに由来します。

 「関西歴史紀行」では、四条通の阪急電車「河原町駅」を起点にして、北へ向かって歩き出します。

 四条通から北へは新京極寺町商店街のアーケード街になっていて、途中、三条通、御池通、二条通、丸太町通から今出川通までを歩きます。

 寺町通には古くから画廊や古美術商、古書店などが並び、老舗の茶舗などが軒を連ねるエリアがあります。また、丸太町通より上(かみ)は、西側に樹木が茂る京都御苑が続き、気持ちのいい風が吹いてきます。

 小説が好きな方なら、明治期の小説家・梶井基次郎の『檸檬(れもん)』を思い出すかもしれません。『檸檬』は、得体のしれない何かに圧迫されている私が、果物店で一個の檸檬を買い求めたところ少し気分が晴れ、その檸檬を洋書店の棚に置いてしまいます。そしてその檸檬が爆発すればいい……と考える、ちょっと不条理な物語です。この私とは梶井本人のことであり、彼がレモンを買い求めた果物店が寺町二条角にありました。明治時代に創業した「八百卯」という店で、惜しくも2009年1月に閉店しています。

 さらに歴史をさかのぼれば、幕末に薩摩藩邸に匿われていた坂本龍馬が、恋人のおりょうと手をつないで歩いたのが、この寺町通や河原町通だったと作家の司馬遼太郎さんが書いています。当時、男女が手をつないで歩くというのは非常識な行ないだったそうですが、二人は平気だったそうです。しかも当時の龍馬は新撰組や見廻り組が血眼になって探していましたから、その大胆不敵さに笑ってしまいます。

 そんな歴史逸話が多く残る寺町通を、てくてくと歩いてめぐって行きましょう。

鳩居堂(きゅうきょどう)

鳩居堂(きゅうきょどう)

 東京銀座にある「鳩居堂」前は路線価日本一の場所として、よくニュースなどで報じられご存知の方も多いと思いますが、「鳩居堂」は寛文3年(1663)薬種商として、京都寺町通のこの場所で創業した老舗。現在は、お香をはじめ、書画用品、はがき、便箋、金封、和紙製品などの専門店として、全国的な人気を集めています。店内に入ると実に芳しい香りに包まれ、古都京都のみやびな風情を感じることができる店です。

鳩居堂京都本店

〒604-8091
京都市中京区寺町姉小路上ル下本能寺前町520
075-231-0510(FAX 075-221-5987)
午前10時~午後6時
日曜日(祝日、祭日は営業)但し、盆期と年末、京都三大祭が日曜日の場合は営業します。
http://www.kyukyodo.co.jp/
本能寺

本能寺

 「敵は本能寺にあり!」で有名な、明智光秀襲撃により織田信長が自害した「本能寺の変」の舞台となった寺院。本来は、現在の地より南に建てられていましたが、天正19年(1591)、豊臣秀吉の命でこの地に移転してきました。

寺町二条のカーブ「市電と檸檬」

寺町二条のカーブ「市電と檸檬」

 寺町通と二条通が交わる場所は、道が優雅な曲線を描いています。これは、かつて京都電気鉄道の路面電車が走っていたのです。また、このカーブの角に、梶井基次郎の『檸檬』の舞台となった果実店「八百卯」がありました。

一保堂茶舗(いっぽどうちゃほ)
一保堂茶舗(いっぽどうちゃほ)一保堂茶舗(いっぽどうちゃほ)

一保堂茶舗(いっぽどうちゃほ)

 一保堂茶舗は享保年間(1717)に、お茶、茶器、陶器を扱う店として、近江出身の渡辺利兵衛が寺町二条のこの地に「近江屋」という屋号で開業したのが始まりです。弘化3年(1846)、宮家の山階宮より「茶、一つを保つように」と賜り、「一保堂」の屋号を掲げます。以来、日本茶一筋に営み、木津川・宇治川水系の豊饒な地で栽培された「京銘茶」は、京の都人をはじめ、全国のお茶好きの方々に愛されています。吟味して仕入れた茶葉を、味が変わらないよう合組(ブレンド)し、店頭に美しく並べられています。お茶の知識豊富な売り子さんと会話を愉しみながら、お好みの茶を選びたいものです。また、併設されている喫茶室「嘉木(かぼく)」では、スタッフに淹れ方を教わりながら自分でお茶を淹れるスタイルで、抹茶、玉露、煎茶、ほうじ茶、玄米茶など、それぞれ風味も持ち味も違うお茶を愉しむことができます。和菓子と一緒に優雅なお茶の時間をお過ごしください。

一保堂茶舗

〒604-0915
京都市中京区寺町通二条上ル常盤木町52番地
075-211-3421(FAX 075-241-0153) 
午前9時~午後6時 休まず営業(正月を除く)
喫茶室嘉木:午前9時~午後6時(ラストオーダー:午後5時30分)
休まず営業(年末年始除く)
http://www.ippodo-tea.co.jp/index.html
行願寺

行願寺

 寛弘元年(1004)、行円が開いた寺で、天台宗の寺院。通称革堂(こうどう)。もともと猟師だった行円がある日、身ごもった雌鹿を射ると、腹から子鹿が誕生するのを見ます。そこで殺生を悔い、仏門に。行円は殺めた鹿の皮を常に身に着けていたことから「皮(革)聖」と呼ばれ、寺も「革堂」となりました。

新島旧邸

新島旧邸

 同志社大学の創設者である新島襄の旧邸宅が「寺町通」沿いに残っています。「寺町通」からその和風モダンな建物で、通り過ぎながら眺めるのもいいでしょう。

京都市歴史資料館

京都市歴史資料館

 古都・京都の歴史を、古文書、絵画、絵図などを通して理解するための資料館。前身は「京都市史編さん所」で、市民の寄贈などにより、古文書や図書等が約15万点収蔵されています。1階では、特別展やテーマ展を開催し、映像展示室では京都の歴史、祭礼、風物などが映像作品化され視聴できます。2階の閲覧相談室では、5万5千冊以上の図書、史料の写真版を閲覧することができ、また、京都の歴史に関する質問にも答えてくれます。

京都市歴史資料館

京都市歴史資料館

〒602-0867
京都市上京区寺町通荒神口下る松蔭町138-1
075-241-4312
午前9時~午後5時(2階閲覧相談室の利用時間は午前9時~12時、午後1時~5時まで)
月曜日、祝休日、年末年始(12月28日~1月4日)
詳しくは開館カレンダーを御覧ください。
入場無料
http://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/page/0000003963.html
京都御所の横の小径

京都御所の横の小径

 京都市歴史資料館を出て、寺町通を蘆山寺方向に向かうとき、京都御所の横に伸びる小径を通るのが散歩コースです。寺町通に並行して上へあがりましょう。

大本山蘆山寺(だいほんざん ろざんじ)
大本山蘆山寺(だいほんざん ろざんじ)大本山蘆山寺(だいほんざん ろざんじ)

大本山蘆山寺(だいほんざん ろざんじ)

 正式な名称を「廬山天台講寺(ろざんてんだいこうじ)」といい、天慶年間(938)、比叡山第十八世座主元三大師(がんざんだいし)良源(りょうげん)慈恵大師(じえいだいし)が京の北、船岡山南麓に開いた與願金剛院(よがんこんごういん)に始まります。寛元3年(1245)、法然上人に帰依した住心房覚瑜(じゅうしんぼうかくゆ)上人が出雲路に廬山寺を開き、その後、応仁の乱や織田信長の比叡山焼き討ちなどを経て、天正元年(1573)現在の地に移転。この地は世界最古級の小説『源氏物語』の作者である紫式部の邸宅跡であり、ここで夫の藤原宣孝(ふじわらののぶたか)と結婚生活を営み、ひとり娘の賢子(かたこ)を育て、『源氏物語』を執筆したと伝えられています。考古学者角田文衛(つのだ ぶんえい)により、昭和40年に「紫式部邸宅址」と考証され、『広辞苑』の編纂・著者として有名な言語学者・新村出(しんむら いずる)による顕彰碑を揮毫。その碑が「源氏庭」に建てられています。そして本堂に面して広がる「源氏庭」は、平安朝の庭園の「感」を表現した白砂と苔の庭で、紫の桔梗が毎年6月から9月の時季に咲いています。濡れ縁に座り、「源氏庭」の風景を眺め、そよ吹く風の音を聴いていると、平安時代の風雅な気配を感じることができます。本堂では、毎日「写経」ができるのでぜひご体験を。

蘆山寺

〒602-0852
京都市上京区寺町通り広小路上る北之辺町397
075-231-0355
http://www7a.biglobe.ne.jp/~rozanji/
午前9時~午後4時
源氏庭の拝観休み:1月1日・2月1日~2月9日・12月31日
大人500円 小中学生400円
<※団体(30名以上)400円><障害者手帳をお持ちの方 400円>
出町ふたば

出町ふたば

 明治32年(1899)の創業以来100余年に渡り、和生菓子・赤飯などの専門店として、昔ながらの手法で作り続けている「出町ふたば」。京都市民のみならず、全国各地に熱烈なファンを持ち、東京から新幹線に乗って来て買い求め、すぐに東京にとんぼ返りする人もいるとか。何といっても絶大な人気を誇るのが「名代豆餅」。餡にも、豆にもこだわり抜いた逸品で、東京からのお客さんもこれを買い求めたとか。

出町ふたば

開店と同時に行列ができ、途切れることがない人気店。寺町通をてくてく歩いた後、お土産に買って帰れば、そのおいしさに家族も大喜びします。売り切れることもあるので、電話予約がおススメです。もちろん「豆餅」のほかにも、田舎大福やかぶき団子、水無月(夏)、栗饅頭(秋)などもおいしく、できればその日のうちに食べてしまいましょう。

出町ふたば

京都市上京区出町通り今出川上ル青竜町236
075-231-1658
午前8時30分~午後5時30分
毎週火曜日と第4水曜日(祝日の場合は翌日)
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