一日散策 関西歴史紀行 【鞍馬口通 Kuramaguchi】

京都の通り1本を端から端まで 1日で歴史を味わう散策コース

PLAN04 鞍馬口通 Kuramaguchi

PLAN04 鞍馬口通 Kuramaguchi
PLAN04 鞍馬口通 Kuramaguchi
PLAN04 鞍馬口通 Kuramaguchie
PLAN04 鞍馬口通 KuramaguchiPLAN04 鞍馬口通 Kuramaguchi

 鞍馬口通は、北大路通と今出川通の間にある、東西に延びる通りです。

 京都にはかつて、「京の七口」という都へ出入りする「口」が7カ所あり、鎌倉時代末期あたりから呼ばれていました。江戸時代になると、「京の七口」はすっかり定着します。今回ご案内する鞍馬口をはじめ、大原口、荒神口、粟田口(三条口)、伏見口(五条口)、竹田口、東寺口(鳥羽口)、丹波口、長坂口(清蔵口)と、七口以上の「口」がありましたが、総じて「京の七口」と呼ばれていました。

 今回の鞍馬口は、鞍馬天狗で有名であり、修験道の修行の場である鞍馬山に続く鞍馬街道の入口にあたります。現在は、賀茂川に架かる出雲路橋(いずもじばし)から西方向が「鞍馬口通」、東の白川通までの通り名を「東鞍馬口通」と呼ばれています。

 ここでは、賀茂川以西の「鞍馬口通」を歩いてみたいと思います。

京阪電車の「出町柳(でまちやなぎ)駅」を起点にして賀茂川を北上し、出雲路橋まで川に沿って歩きます。この出町柳という不思議な地名は、川の西側を出町、東側を柳ノ辻と呼ばれていたことから、合して出町柳という名になったといわれています。ここで、賀茂川と高野川が合流し、「鴨川」となるそうです。出町の三角州と呼ばれる河原では、天気の良い日に多くの若者たちや家族連れがピクニックなどを楽しんでいます。

葵橋の下をくぐり抜け、賀茂の流れを眺めながら出雲路橋へ向かいましょう。

出雲路橋界隈は豊臣秀吉が京都改造の一環として築いた「御土居(おどい)」があり、その出入口でした。現在の鞍馬口通は、市民の生活道路としての役割を担っていますが、通り沿いには寺社などの古刹が多く点在し、また堀川通以西には町家や商家などをリノベーションしたオシャレなカフェやレストランなどがオープンしています。古くは平安京の最北端といわれた鞍馬口通を歩いて、古き良き時代の京の風に吹かれるのも一興です。

千松山 上善寺(せんしょうざん じょうぜんじ)

千松山 上善寺(せんしょうざん じょうぜんじ)

 千松山遍照院(へんしょういん)と号する浄土宗の寺で、貞観(じょうがん)5年(863)に、僧円仁(えんにん)により天台密教の道場として千本今出川に創建されたと伝えられます。その後、文明年間(1469~87)に春谷盛信(しゅんこくせいしん)によって再興され、後柏原天皇の勅願寺として栄え、文禄3年(1594)、現在の地に移って浄土宗に改められました。地蔵堂の地蔵菩薩は平安初期、小野篁(おののたかむら)が冥土へ行き、生身の地蔵尊と出会い蘇った時に、一木から刻んだ六体の地蔵の1つと伝えられています。毎年8月22、23日の京都六地蔵巡りでは多くの参拝客でにぎわいます。明治時代の廃仏毀釈で、深泥池畔にあった地蔵菩薩が当寺に移され、鞍馬口地蔵と呼ばれるようになりました。また、境内には禁門の変(蛤御門の変~元治元年(1864)で亡くなった長州藩の「長州人首塚碑」が造られています。

千松山 上善寺

〒603-8139
京都市北区鞍馬口通寺町東入ル上善寺門前町338

075-231-1619

無料
午前10時~午後4時
閑臥庵(かんがあん)

閑臥庵(かんがあん)

 瑞芝山(ずいしざん)なる山号の黄檗宗の禅寺です。もとは梶井常修院(かじいじょうしゅういん)の宮の院邸でしたが、江戸前期に後水尾法皇が夢枕に立った父・後陽成(ごようせい)天皇の言に従い、王城鎮護の為に貴船の奥の院より鎮宅霊符神(ちんたくれいふしん)をこの地に勧請し、初代隠元禅師から六代目の黄檗山萬福寺(宇治市)千呆(せんがい)禅師を招いて、1671年に開山しました。御所の祈願所として法皇自ら「閑臥庵」と命名したと伝えられています。閑臥庵では、「京懐石普茶料理」を頂くことができます。詳しくは閑臥庵ホームページをご参照ください。

黄檗禅宗 瑞芝山 京懐石普茶料理 閑臥庵

〒603-8146

京都市北区烏丸通鞍馬口東入ル278

075-256-2480

擁翠園(ようすいえん)

擁翠園(ようすいえん)

 室町幕府第三代将軍の足利義満の管領(かんれい~将軍を補佐し政務を統轄する職)である細川満元(みつもと)が応永年間(1394~1427)に、金閣寺造営の余材によって築いた邸宅林泉が始まりで、後に徳川家康が彫金師・後藤長乗にこの地を与え、擁翠園という屋敷を造営しました。一般公開はされていませんが、通りすがりに眺め、歴史を感じたいものです。

擁翠園

〒602-0008
京都市上京区岩栖院町59
うめぞの茶房
うめぞの茶房うめぞの茶房

うめぞの茶房

 鞍馬口通を進み、堀川通を超えてしばらく歩くと、「うめぞの茶房」という風雅な店構えのお茶店があります。京の甘味処として1927年に創業された「梅園」のお店で、2016年3月末にオープンしました。町家をリノベーションした店内は、なつかしい雰囲気にあふれていて、散策の途中の休憩には最高です。2階にあがり、寒天とわらびで練り固めた餡の「かざり羹」は、白餡やこし餡に果物、ナッツ、ハーブや生クリームなどをあしらった新感覚の和菓子。まるで洋菓子のような装いですが、日本茶との相性は抜群です。さまざまな銘菓和菓子がある京都にあって、これまでの和菓子のイメージを刷新する感触をお楽しみください。

うめぞの茶房

〒603-8223
京都市北区紫野東藤ノ森町11-1
075-432-5088
午前11時〜午後6時30分
(テイクアウト、イートインのラストオーダー午後6時)
不定休
http://umezono-kyoto.com/nishijin/
鞍馬口通の町並み~さらさ西陣

鞍馬口通の町並み~さらさ西陣

 「うめぞの茶房」を出て、すぐお隣にある、築80年の銭湯旧「藤の森温泉」をリノベーションしたカフェ「さらさ西陣」。鞍馬口通には、古い建物を使ったいい店が並んでいます。

トム・ソーヤー
トム・ソーヤートム・ソーヤー

トム・ソーヤー

 そして、鞍馬口通で人気のパン屋さんがあります。1994年オープンの「トム・ソーヤー」で、お店は小さいけれど、並んでいるパンの種類はなんと100種類。菓子パン系が3割、ハード系が4割、お惣菜系が3割、人気のサンドイッチは15種類以上あり、カップケーキやラスク、プリンなども揃っています。

 ここでパンを買って、船岡山公園でアウトドア・ランチを楽しむのはいかがでしょうか?

「トム・ソーヤー」

〒603-8225
京都市北区紫野南舟岡町72-17
075-451-8007
午前7時〜午後7時
毎週月・火曜日
建勲(けんくん)神社

建勲(けんくん)神社

 鞍馬口通を西に歩いて行くと、右手にこんもりとした小山が見えます。船岡山です。この山の南側に、建勲神社への南参道が伸びています。建勲神社は明治2年(1869)に明治天皇の命により創建された織田信長公をお祀りする神社で、境内には厳かな雰囲気が漂っています。立ち寄ってみたい社ですね。

建勲神社

〒603-8227

京都市北区紫野北舟岡町49

年中無休
境内拝観自由
船岡山公園
船岡山公園船岡山公園

船岡山公園

 船岡山は、794年に平安京が建都された時、中国の陰陽五行思想である風水の考えに基づき、北を護る「玄武」の小山であるといわれています。南麓からは朱雀大路が伸びていて、大極殿が築かれていました。青龍、白虎と、都づくりのための重要な場所で、パワースポットだといえます。

 またこの山では、室町時代の応仁元年(1467)から、文明9年(1477)までの約11年間続いた内乱「応仁の乱」の戦場となり、西軍の総大将・山名宗全らがこの界隈に陣を張ったことから「西陣」という名が生まれました。もともとこのあたりは織物職人が多く暮らす町でした。

 現在の船岡山は、市民憩いの公園となっていて、山頂部からは京都市街が一望できます。公園内には野外ステージなどがあり、音楽会などが開かれます。豊かな自然が広がる船岡山公園で、買ってきたパンを食べるのも一興ですね。

 「トム・ソーヤー」で買ったのは、「ごぼうと大葉のセサミブレッド」。ささがきゴボウをパンに挟み込むという発想が面白いですね。そして、「ベジタブルサンド」。レタス、リーフレタス、トマト、オニオン、ピーマン、ピクルス、グリーンオリーブをサンドして、アンチョビとにんにくをオリーブオイルで炒めたバーニャカウダーソースがかけられています。そして、甘くておいしいシナモンロールも!

船岡温泉

船岡温泉

 大正12年(1923)、料理旅館「船岡楼」の浴場として営業を開始した船岡温泉は、全国の銭湯ファンの聖地ともいうべき場所。木造建築の建物外観、内部の脱衣室や浴室には、西陣の旦那衆を唸らせる絢爛豪華な内装がほどこされています。鞍馬口通を散策した疲れを、ひとッ風呂浴びていやしてみてはいかがでしょう。

 健脚の方は、鞍馬口通をさらに西へ進んで歩いて行くと、西大路通の金閣寺道に行き着きます。室町幕府第三代将軍・足利義満の傑作である鹿苑寺金閣を眺めて帰路につくのもいいかもしれませんね。

船岡温泉

〒603-8225

京都市北区紫野南船岡町82

平日(月~土):午後1時〜午前1時
日曜日:午前8時〜午前1時
大人430円
http://funaokaonsen.net/index.html
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