一日散策 関西歴史紀行 【姉小路通 Aneyakoji】

京都の通り1本を端から端まで 1日で歴史を味わう散策コース

PLAN08 姉小路通 Aneyakoji

PLAN08 姉小路通 Aneyakoji
PLAN08 姉小路通 Aneyakoji
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 姉小路(あねやこうじ)通は京都の町を東西に奔る通りで、幹線道路の御池(おいけ)通の一本南にあります。東は歓楽地の木屋町通、西は右京の春日通あたりまで伸びています。平安京建都の際から続く通りで、朱雀大路を基点に東西に左京殿、右京殿が配置され、公家の勉学のための学校などが建てられていました。

 鎌倉時代以降になると家屋が多く軒を連ね、商業地としてのにぎわいも盛んになってきました。江戸期には、二条城へ納める献上品などを商う店や、御池通との間に旅館などが創業し、今もその名残の老舗が営業を続けています。そうした老舗店の間に、お洒落で洗練されたカフェやレストラン、雑貨店などが近年オープンし、新旧とりまぜながらも、落ち着きのあるたたずまいの町並みが続いています。

 通りを歩けば、いたるところに古き良き京都の雰囲気を感じることができるのは、この地域の人たちが景観を守りながら、町の活性化を図っているからで、古くて良いものをできるだけ残しながら、新しい店も受け入れていこうとする姿勢があります。古くからにぎわう三条通のすぐ上にありながら、閑静でしっとりとした風情を感じさせるのは、姉小路で暮らしを営む人々の思いが込められているからでしょう。京都の通りのなかでも、いかにも古都京都の雰囲気を今に残している姉小路通を歩いてみましょう。

 出発起点はJR二条駅です。京都市営地下鉄「二条駅」もあり、京都駅からは地下鉄を乗り継げば便利です。

 では、二条駅を東の方向に向かって歩をすすめましょう。すぐに姉小路通に入るのではなく、御池通を進むコースを取り、途中で姉小路に移動したいと思います。なぜなら、二条駅から歩いてすぐのところに、京都という町が誕生した際にとても重要な場所があるからで、そこに立ち寄ってみることをお勧めしたいのです。

神泉苑
神泉苑神泉苑

1200年以上の歴史を持つ神泉苑

 神泉苑(しんせんえん)が創建されたのは、平安京建都の延暦13年(794)。つまり都が京都に遷された同時期に築かれたことから、1200年以上の歴史を持つ古刹です。

 神泉苑は平安京大内裏に接して造営された天皇のための庭園であり、建都以前からあったと伝えられる山城国の古い池を整備したともいわれています。桓武天皇がこの地を行幸した記録が『日本紀略』にあり、池を眺めながら宴や花見会などが開かれたようです。

 常に満々と水をたたえる池には、龍神(善女龍王)が棲んでいるといわれ、天長元年(824)には、東寺の弘法大師空海と、西寺(現在はない)の守敏が雨乞いの法を競い、空海が見事雨を降らせたと伝えられています。

 貞観5年(863)、都に疫病が流行したため、神泉苑で御霊を鎮める御霊会が開かれました。その折、全国の国の数である66本の鉾を立て、神泉苑にくりこんで厄払いをおこないます。
これが後世、京の町衆の祭として確立され、鉾に車を付け、装飾した「祇園祭」となっていきます。日本三大祭・祇園祭の原点がここにあります。

 池に架かる朱塗りの橋は「法成橋(ほうじょうばし)」といい、心に願いを念じながら渡り、その想いを橋向こうの善女龍王様に願えば叶うといわれています。ぜひ思いを胸に、橋を渡ってみてください。ただし、願い事は1つだけです。

神泉苑

〒604-8306
京都市中京区御池通神泉苑町東入る門前町166
午前8時30分~午後8時
(桜のライトアップ、モミジのライトアップ期間は夜間の延長もあります)
http://www.shinsenen.org/
姉小路の風景

姉小路通をゆく

 姉小路通は道幅の狭い小径です。家々が建ち並んでいて、なつかしい匂いのする建物が残っています。

不動明王

蓮光院・大聖不動明王

 神泉苑の南、姉小路通に沿って北向不動明王と書かれた小さなお堂があります。蓮光院(れんこういん)です。古くからこの場所にあり、周囲の風景が変わっても、悠然とした姿を保っていて、京都らしい趣(おもむき)を醸し出しています。

蓮光院・大聖不動明王

〒604-8372
京都市中京区姉小路通大宮西入る姉西町40
鳥居
お社地蔵尊

高松神明神社

 家やビルディングに囲まれた一隅に、高松神明神社(たかまつ‐しんめい‐じんじゃ)という小さな社があります。平安時代中期、醍醐天皇の皇子である源高明(みなもとのたかあきら)の邸宅・高松殿の鎮守社として創建されたものです。

 平安末期の保元元年(1156)に勃発した保元の乱(皇位継承問題などの内紛)では、朝廷が後白河天皇と崇徳上皇が対立し、この神社は後白河天皇の拠点となりました。

 また、この社には地蔵尊が祀られています。神社なのに?と思われるでしょう。この社は以前、真言宗の宝性寺だった経緯があります。そして地蔵尊は、あの真田幸村が紀州九度山で大切にしていたもので、僧がこの地へ持ち帰ったものと伝わっています。真田幸村が日々拝んだ地蔵尊は、「幸村の知恵の地蔵尊」と呼ばれています。小さな神社に大きな物語が埋もれている……京都ならではですね。

 この神社には「水琴窟」があり、凛とした音に耳を澄ましてみてください。

高松神明神社

〒604-8276
京都市中京区姉小路通釜座東入ル津軽町790
075-231-8386
外観
店内柚味噌

柚味噌を「八百三」で買い求める

 享保12年(1727)創業の老舗「八百三(やをさん)」は、京の西を護る愛宕山近くの嵯峨水尾で採れる柚子を使って作られる柚味噌のお店。京都の白味噌に柚子を合わせた秘伝の味は、あたたかいご飯にのせて食べたり、田楽(おでん)に合わせても最高です。柚味噌は精進料理には欠かせないものとして、古くから都人に愛されてきました。京都を歩いたお土産にふさわしい逸品です

八百三有限会社

〒604-8185
京都市中京区姉小路通東洞院西入ル車屋町270
075-221-0318
午前9時~午後6時
祝日:午前10時~午後5時
日曜日・木曜日
京名物 百味會
館内

「京都万華鏡ミュージアム姉小路館」で不思議な世界を

 さらに姉小路通を東に向かって歩いて行くと、右手に「京都万華鏡ミュージアム姉小路館」が見えてきます。ここでは、さまざまな万華鏡が展示され、実際に覗くことができる楽しく不思議な空間。美しい西陣織や、大きな風神雷神が描かれた万華鏡、自分の姿が映り込む万華鏡などもあり、不思議世界が体感できます。

 また、館内では万華鏡の手作り体験教室も開かれています。世界でひとつだけの、あなただけの万華鏡を作ってみてはいかがでしょう。

万華鏡

 万華鏡は1816年、スコットランド生まれの物理学者デビット・ブリュースター氏が光の反射や鏡の屈折などの研究のなかで発明したもの。ひととき、光と鏡と色彩が作り出す、魅惑的な美的視覚世界を楽しみたいですね。

京都万華鏡ミュージアム姉小路館

〒604-8184
京都市中京区姉小路通東洞院東入曇華院前町706-3
075-254-7902
月曜日(祝日の場合は開館、翌日閉館)、年末年始

大人 300 円
小・中学生 200 円 乳幼児無料

http://k-kaleido.org/
老舗旅館

老舗旅館が並ぶ

 姉小路通の麩屋町通を御池通へと上ルと、高級料理旅館が二軒、並んでいます。「俵屋旅館」と「柊家」です。「俵屋旅館」には、岩倉具視、伊藤博文、大隈重信、大久保利通など明治期の政治家が定宿とし、A.ヒッチコック、マーロン・ブランド、スティーブ・ジョブズが好んで宿泊し、現在もS.スピルバーグ、リチャード・ギア、トム・クルーズなどが京都の定宿にしているとか。「柊家」は、ノーベル文学賞受賞者の川端康成が定宿としていた宿。どちらのお宿も一度ぜひ投宿してみたいものですね。

カフェ外観
カフェ店内お茶とケーキ

カフェ「火裏蓮花」でひと休み

 姉小路通と柳馬場通が交わるところを上がると、魅力的な狭い路地が伸びています。

道幅1.5メートルほどのなつかしい石畳の路地を進むと、「火裏蓮花(かりれんげ)」という不思議な名前のカフェがあります。築100年の町家を改造し、10年前から営業しています。食事もできるカフェで、今回は、4月頃までのメニュー「酒の花のチーズケーキ ドライプルーンの赤のワインソース」と「ほうじ茶のラテ」です。

 座り心地のいい椅子に座り、のんびりとした時間を過ごすには最高の環境。まさに隠れ家のような場所です。夏場には、自然の風味がおいしい「けづり氷」が登場し、大人気です。

 さて、気になる店の名前の意味はというと、店長さんが答えてくれました。「火の中のような逆境の中でさえ、さらに強く美しく咲く花という意味がありまして、中国の言葉ですが、禅宗の教えに由来する言葉なんです」。姉小路通を散策して、このカフェでゆっくりと過ごしてみたいものですね。

カフェ火裏蓮花

〒604-8101
京都市中京区柳馬場通姉小路上ル柳八幡町74-4
075-213-4485
午前11時30分~午後6時(L.O. 午後5時)
火曜日・水曜日
(但し、祝日の場合は営業/毎月の定休日はホームページでご確認ください)

駐輪場なし

全席禁煙

http://cafequarirengue.wixsite.com/rengue2

寺町通から帰路へ

 「カフェ火裏蓮花」を出て、姉小路通に戻り、アーケードのある寺町通へ向かいます。ちょうど、「寺町通篇」でご案内した「鳩居堂」の建物の角に出てきます。ここから京阪電車「三条駅」も、阪急電車「河原町駅」も歩いていける範囲です。

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