一日散策 関西歴史紀行 【大宮通 Omiya】

京都の通り1本を端から端まで 1日で歴史を味わう散策コース

PLAN14 大宮通 Omiya

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 京都に人間が暮らし始めたのはいつ頃であると思われますか?

 桓武天皇による平安京遷都以前にも、秦氏が太秦付近に暮らしていたことはご存知かもしれませんが、その遥か以前、旧石器時代から洛北や洛西、山科盆地などに人間の営みがあったことが、右京区嵯峨野の菖蒲谷遺跡や西京区の大枝遺跡によって確認されています。

 縄文時代の土器などが北白川や上賀茂から発掘されていて、弥生時代には伏見の深草などに集落が作られ、その後、渡来系氏族である秦氏が深草から嵯峨野あたりに進出します。

 7世紀飛鳥時代、まだ平城京(奈良)が造られる以前、京都には広隆寺や法観寺などが建立され、平城京に都が置かれると京都は「山背国(やましろのくに)」という行政区となります。

 そしてようやく延暦13年10月22日(西暦794年11月22日)、平安京が長岡京より遷都してきます。

 今回散策する大宮通の「大宮」とは皇居を指す言葉ですが、平安京遷都以前に山背国葛野や愛宕郡を支配し、上賀茂・下鴨神社の祠官家であった賀茂氏の時代、上賀茂六郷の一つに「大宮郷」があることから、遷都以前から「大宮」の地名があったともいわれています。

 まさに京都の源ともいえる大宮通を、二条城北大手門前から歩きはじめましょう。

二条城北大手門

二条城北大手門

 徳川家康の京都における居城であり、幕末期の大政奉還の場ともなった二条城。その北の大手門がスタート地点です。ここまでは、地下鉄東西線「二条城前駅」から歩いて10分程度。時間の余裕があるときは、世界遺産・元離宮二条城に立ち寄ってもいいでしょうね。

大宮通の情景

大宮通の情景

 平安京の時代、天皇の在所であった大内裏(だいだいり)の東側を通る道であったことから、大宮大路の名がつけられました。西側の通りは、西大宮大路で大内裏の東と西を通る重要な通りでした。「大宮」とは、皇居に対する敬称ですが、平安時代以前からこの「大宮」の名称があったようです。現在、大宮通は住宅が建ち並んだ道幅の広くない通りになっていますが、町家を利用したカフェや小物店などがあり、それを見つけながら歩くのも楽しいものです。

老舗ライブハウス「拾得」

老舗ライブハウス「拾得」

 通り沿いに木札の看板が掛かっています。ライブハウスの老舗として名高い「拾得(じっとく)」です。1973年2月オープンで、古い酒蔵を改造した建物です。ここでは、上田正樹や有山じゅんじなどのブルース系ミュージシャンから、フォーク系、ロック系など様々なジャンルのアーティストが出演しています。日が暮れると音楽を楽しむ人々が集まってきます。一度、機会があれば出かけたいですね。

聚楽第石碑

聚楽第石碑

 大宮通中立売の角に「聚楽第址(じゅらくだいあと)」という石碑が建っています。聚楽第とは、豊臣秀吉が政庁・邸宅として天正15年(1587)に造ったもので、完成して8年後には取り壊されたことから不明な点が多かったのですが、1992年にこの辺りから多種多様の金箔瓦が見つかり、重要文化財に指定されました。秀吉の夢の痕……ともいえる聚楽第。大坂城に匹敵する絢爛豪華な建物であったのでしょう。

名和長年戦死の碑

名和長年戦死の碑

 名和長年(なわ ながとし)と聞いてもあまりよく知られていない人物ですが、伯耆国(ほうきのくに)名和を拠点に海運業を営む豪族で、鎌倉幕府を倒幕して隠岐の島に流された後醍醐天皇の忠臣となった人物です。やがて後醍醐天皇と挙兵し幕府軍を倒すものの、その後足利尊氏と戦い、この地で討ち死にしたと伝えられています。

 後醍醐天皇の建武政権下で寵遇を受けた4人の武将である、楠木正成、結城親光、名和長年、千種忠顕を、楠木の「き」、結城の「き」、名和長年の出身地である伯耆の「き」に、千種の「くさ」を取って、「三木一草」と呼ばれていて、『太平記』に登場します。

名和長年公の碑

〒602-8238

京都市上京区大宮通一条下ル 公園内

妙蓮寺
妙蓮寺妙蓮寺

妙蓮寺

 大宮通寺之内を少し東に入ったところに、本門法華宗の大本山妙蓮寺があります。日蓮大聖人の孫弟子にあたる日像聖人が永仁2年(1294)に創建した寺院で、幾度かの移転の後、天正15年(1587)に、豊臣秀吉の聚楽第造営に際して現在地に移転しました。

 山門をくぐると広い境内に鐘楼や本堂が建ち並んでいて、石畳の参道を歩くと空の高さを感じます。周囲には8院の塔頭が並んでいますが、かつては27ヶ院もの塔頭がありましたが、天明8年(1788)の大火によってそのほとんどが焼失してしまったそうです。きわめて規模が大きな寺院であったことが窺い知れます。

 妙蓮寺では、長谷川等伯一派の襖絵や、本阿弥光悦の書を所蔵していて、予約をすれば宝物殿を拝観することができます(等伯の襖絵の拝観日は妙蓮寺に電話でご確認ください)。また、「十六羅漢の石庭」なども拝観できます。ぜひ拝観し、眼福を感じて頂きたいものです。

大本山妙蓮寺

〒602-8418

京都市上京区寺ノ内通大宮東入ル
(寺ノ内通堀川西入ル)

075-451-3527
拝観:境内自由
方丈・庭:500円
宝物殿:要予約・別途宝物殿拝観料300円が必要
午前10時~午後4時
毎週水曜日・年末年
※年間行事などにより拝観できない場合があります。
詳しくはホームページをご覧ください。
たんきり飴本舗

たんきり飴本舗

 妙蓮寺から大宮通に戻った角に「たんきり飴本舗」というお店があります。明治8年(1875)創業の、元祖のど飴屋さんです。天然の生姜汁を交ぜ込み、秘伝製法で作られた飴は、明治の代から変わらぬ味覚で、のどの痛みを抑え、タンをすっきりと切ってくれそうです。お土産に喜ばれます。

たんきり飴本舗

たんきり飴本舗

〒602-8406

京都市上京区花開院町107

075-441-4429
平日:午前11時~午後6時30分
日曜:午前11時~午後6時
不定休
紫野頭

紫野頭

 大宮通を北大路通まで上って来ました。この界隈は紫野という地名で、平安時代初期は貴族たちの狩猟の場であったとか。鎌倉時代末期の正和4年(1315)に大燈国師宗峰妙超が大徳寺を開創し、一休和尚が再興した後、安土桃山時代には豊臣秀吉が織田信長の葬儀を盛大に開いた寺院でもあります。大宮通はこの北大路通辺りで行き止まりになっていて、この界隈を「大宮頭(おおみやがしら)」と言われていました。現在の大徳寺東門の前を通る大徳寺道を旧大宮通と呼び、商店街となった大宮通は「新大宮通」と呼ばれています。

 多くの商店が軒を連ねる新大宮通を歩いて行きましょう。

久我神社

久我神社

 北山通を越えると、久我神社があります。現在は賀茂別雷神社(上賀茂神社)の境外摂社で、賀茂氏の祖神(祖父にあたる)である賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)を祀る社です。賀茂建角身命は神武天皇が東征の折、八咫烏(やたがらす)となって皇軍を大和へ導いたことへの功績によってこの地を賜ったといわれています。八咫烏といえば、日本サッカー協会のシンボルマークとして有名ですね。

久我神社

 創建年代は不明ですが、日本で最初に編纂された『延喜式神名帳』(927年)にもその神社名が記載されていることから、古くからこの地に存在していました。地域の氏神様であったことから、「氏神社」という名称が江戸時代まで使われ、別名として「大宮社」とも呼ばれていました。大宮通の名が付いたのも、この神社によるものではないかと推測されています。

 この辺りには森が広がっていて「大宮の森」と呼ばれていました。境内に、ケヤキの切株が残されていますが、樹齢は600年で、「大宮の森」の名残であると思われます。建造物は、本殿と拝殿が江戸時代初期寛永5年(1628)の造り替えであり、江戸幕府二代将軍徳川秀忠公の寄進です。

 こじんまりとしていますが、漂う空気感が清らかで、ぼんやりと佇むだけで癒されるようです。

久我神社

〒603-8412

京都市北区紫竹下竹殿町47番地

075-781-0011(上賀茂神社社務所)
随時開放
ふじセンター

ふじセンター

 久我神社の隣りにある「ふじセンター」という建物では、毎週木曜日の昼頃から「晴れときどき雨、のちお野菜」というネーミングの野菜マルシェが開かれます。

 京都の農家が大切に育てた野菜を、若い女性が販売しています。朝採れの野菜はどれも新鮮かつおいしく、しかもボリューム満点。スーパーマーケットでは見かけない珍しい野菜もあって、調理方法を教えてくれますよ。古代米や米粉など珍しいお米やお漬物なども販売しています。

 そして、この「ふじセンター」の一角で古くから鶏肉一筋に営業を続けているのが「鳥米商店」。主人みずから大原で鶏を育てているだけあって、とびきり新鮮な鶏肉や卵が並びます。テイクアウトには、コロッケやから揚げが最適。「ふじセンター」内のベンチに座って食べてみるのもOKです。

ふじセンター

〒603-8412

京都市北区紫竹下竹殿町1

野菜マルシェ「晴れときどき雨、のちお野菜」

毎週木曜日のみ営業(昼頃から、売切れまで)

鳥米商店

075-491-0296
午前8時~午後7時
日曜日
バス停

市バスに乗って帰りましょう

 「ふじセンター」を少し上ると、玄以通という車道があり、右に曲がると京都市営バス「下竹殿町」のバス停があり、46系統のバスに乗れます。これに乗れば、JR二条駅、阪急電車の大宮駅、烏丸駅、河原町駅、京阪電車の祇園四条駅に行くことができます。

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