一日散策 関西歴史紀行 【智恵光院通⇒上御霊前通 Chiekoin~】

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京都の通り1本を端から端まで 1日で歴史を味わう散策コース

PLAN15 智恵光院通⇒上御霊前通 Chiekoin~

智恵光院通⇒上御霊前通 Chiekoin~
智恵光院通⇒上御霊前通 Chiekoin~
智恵光院通⇒上御霊前通 Chiekoin~
智恵光院通⇒上御霊前通 Chiekoin~智恵光院通⇒上御霊前通 Chiekoin~

 御霊と書いて「みたま」と読みますが、「ごりょう」とも読むことが出来ます。平安時代の京都(平安京)では、河川の氾濫などにより疫病が蔓延し、住む者を多いに悩ませましたが、当時の人々はこうした悪疾を非業の死を遂げた人々の怨念によるものだと考えました。

 平安京建都の以前の都、長岡京遷都に関係した藤原種継暗殺事件に坐した早良(さわら)親王(後の崇道(すどう)天皇)、平城天皇の即位に謀反の嫌疑をかけられた伊予親王とその母親である藤原夫人吉子、嵯峨天皇崩御に際して謀反を図った橘逸勢(たちばなのはやなり)、伊豆に流された文大夫(文室宮田麻呂)、平城京において反藤原勢追放を訴えたが叛乱とされた藤原広嗣の6人の霊魂が「六所御霊」と呼ばれ、平安京ではこの六所御霊に学者から大臣になった吉備真備と、学問の神様として名高い菅原道真の二柱の御霊が加えられ「八所御霊」と呼ばれています(六御霊のうち、伊予親王に代わって井上大皇后、藤原広嗣に代わって他戸親王が当てられている)。

 平安時代の京都では、このような過去の暗い影を払うために「御霊会(ごりょうえ)」が始められ、明るい陽射しの中で歌舞音曲が施されます。日本三大祭の一つ「祇園祭」もその系譜上にあり、今宮神社の「やすらい祭」や壬生寺の「壬生大念仏狂言」なども「御霊会」に結びついていると考えられています。

 平安京の「御霊会」は、貞観5年(863)5月、御池通の神泉苑で開かれました。祭儀は般若心経などが唱えられ静粛に執り行われましたが、その後は高麗舞などが盛大に繰り広げられ、庶民も大いに楽しんだようです。この「御霊会」を契機にして創建されたのが御靈神社(上御霊神社)、下御霊神社であるといわれています。

 今回歩く通りは、「八所御霊」をまつる御靈神社(上御霊神社)へ続く通りで、智恵光院通からスタートします。この通りは住民の生活道路でもありますが、沿道には多くの寺院も建ち並び、どこか懐かしい雰囲気が漂っています。

今出川智恵光院

今出川智恵光院からスタート

 出発点は、京都市営バス「今出川浄福寺」のバス停からです。四条河原町、三条京阪から51系統、59系統のバスに乗ってください。このバス停で下車して、少し東へ戻ると、智恵光院通があります。信号を北へ渡り、「智恵光院通上ル」が歩き出しです。

首途八幡宮

首途八幡宮から雨宝院へ

 歩き出すとすぐ西手に「首途八幡宮」の鳥居が見えます。「首途」と書いて「かどで」と読む古い言葉で、旅立ちの意味があります。由来を紐解くと、牛若丸、のちの源義経が奥州に出発する際に旅の無事を祈願したことが始まりといわれています。今から歩き出す時の安全や、どこか遠くへ旅行に出かける時などお参りしたい社です。

 さらに、少し歩いて西へ入ると「雨宝院」があります。弘法大師空海を開基とした真言宗の寺院で、「西陣の聖天さん」と親しまれています。貞観期に造られたという千手観音立像、御口を開かれた弘法大師像などあり、一見の価値があります。

雨宝院

首途八幡宮

〒602-8445

京都市上京区智恵光院通今出川上ル桜井町102-1

雨宝院

〒602-8208

京都市上京区智恵光院通上立売通上ル聖天町

上御霊前通
上御霊前通上御霊前通

上御霊前通を歩く

 智恵光院通を北へ進んでいくと、真教寺の山門が見えてきます。ここを目印として、東へ(右)曲ったところから「上御霊前通」になります。曲るとすぐに突き当たりのように見えるので、ちょっと分かりづらいかもしれませんが、鉤状に曲がっているだけですので進みましょう。

 やがて幹線道路である「堀川通」と交わります。かつては、東堀川、西堀川の2つの通りと、その間に川が流れていましたが、第二次世界大戦時、防火帯として道幅が拡張され、川も一部を除いて暗渠となっています。この交差点では、一部分だけ地上を流れている光景を見ることができます。西陣・京友禅の染色などに活用された堀川の水は、今も清流です。

堀川通周辺

堀川通周辺

 上御霊前通と堀川通が交差する付近にはいくつかの寺社仏閣があります。

 堀川通西にある「臨済宗興聖寺」は、拝観ができない寺ですが、表から境内を眺めるだけでも価値があります。また、堀川通東にある「水火(すいか)天満宮」は菅原道真を祭神とし、都の水害、火災を鎮める神社。ご挨拶したいですね。

堀川通周辺

臨済宗興聖寺

〒602-0082

京都市上京区堀川通寺之内上ル二丁目上天神町647

水火天満宮

〒602-0071

京都市上京区堀川通上御霊前扇町722-10

午前8時30分~午後7時30分
無料
本法寺

本法寺の美しさ

 本法寺は、室町時代の日蓮宗僧侶・久遠成院日親上人(1407~88)により築かれた日蓮宗の本山で、永享8年(1440)に東洞院綾小路に建立された「弘通所」が始まりといわれています。その後、幾たびかの変遷を経て、豊臣秀吉の京都大改造の天正15年(1587)現在の地に移りました。

 本法寺は安土桃山から江戸時代にかけて活躍したすぐれた芸術家・本阿弥光悦との関りが深く、伽藍の整備などに力を尽くしました。

 境内を歩くと、本堂や開山堂、多宝塔、仁王門などが実に美しく配置され、心を和ませてくれます。とりわけ、寛政年間(1789~1801)に建立された「多宝塔(高さ約15m)」は優美な姿を湛えていて、魅了されます。

 この多宝塔を見上げるように長谷川等伯の像が建ち、その横に本阿弥光悦手植之松が幹を伸ばしていています。これらの風景を眺めるだけで眼福を感じることができます。

 光悦作の書院風枯山水の「巴の庭」は書院内にあり、名庭として知られます。また、「宝物館(涅槃会館)」では、光悦や等伯の作品を見ることができます。

 境内だけでなく、「宝物館」と「巴の庭」もお薦めです。

本法寺

〒602-0061

京都市上京区小川通寺之内上ル本法寺前町617番地

075-441-7997
大人:500円
中高生:500円
障がい者手帳提示は無料
午前10時~午後4時
無休(但し、行事などで休館する場合があります)
春季特別寺宝展:毎年3月15日~4月15日
http://eishouzan.honpouji.nichiren-shu.jp/
上御霊前通
上御霊前通上御霊前通

緩やかにくねる上御霊前通

 通りは少しくねりながら、御靈神社(上御霊神社)の前まで伸びています。途中、山門から美しい境内が見える「妙覚寺」の前を通り過ぎ、烏丸通へ。

上御霊前通

御靈神社(上御霊神社)へ

 烏丸通を東に進むと、右手(南側)に小さな社があります。猿田彦神社です。各地にこの名の神社が建てられていますが、この社は、かつて広大な敷地を持っていたそうです。現在は住宅地のなかでひっそりと身を隠すように鎮座ましますが、こうした小さな社にもご挨拶したいものです。

 そして、正面に御靈神社(上御霊神社)の鳥居が見えてきます。社の由来書によれば、平安京遷都の際、桓武天皇が都の守り神として崇道天皇(早良親王)の御神霊をおまつりされたのが当神社の興りで、やがて民衆の間に「御霊信仰」が広がり、「御霊会」が祭となって根付いていきます。祇園祭に代表される京都の祭は、この「御霊会」を源流としています。現在、御靈神社(上御霊神社)には八柱の神霊がおまつりされていて、洛中の人々からは「産土神(うぶすながみ)」「上御霊さん」として親しまれています。

 豊かな自然が広がる境内にたたずむと、清らかな空気に包まれ、静寂を感じることができます。時折啼く山鳩の聲が時間を忘れさせ、21世紀の代にいるのか、創建当時の平安時代にいるのか、幻のような感覚に陥ります。

 境内に、「応仁の乱発祥地」の石碑が建っています。

 文正2年(1467)1月、畠山政長と畠山義就との私闘がこの社の境内の森で勃発。やがてこの戦いが細川勝元と山名宗全の勢力争いとなり、室町幕府第8代将軍足利義政の継嗣争いも加わり、日本全体を揺るがす争い「応仁の乱」となっていきます。その発祥地がここ御靈神社(上御霊神社)であり、貴重な歴史の現場であるといえます。

 長いわが国の歴史の流れの中で、「応仁の乱」は特筆すべき内乱であり、今も注目を集めています。その発端となる地である御靈神社(上御霊神社)にぜひとも足を運びたいものです。

御靈神社(上御霊神社)

〒602-0896

京都市上京区上御霊前通烏丸東入上御霊竪町495番地

075-441-2260
水田玉雲堂

水田玉雲堂の「からいた」をお土産に

 御靈神社(上御霊神社)の鳥居前に、文明9年(1477)創業の老舗「水田玉雲堂」があります。初代が平安期に疫病払いの神饌(御饌(みけ)と呼ばれる、祭りなどで神様に献上するお食事)を再現して神社境内で売り出したのが始まりといわれる「唐板(からいた)」。砂糖蜜と小麦粉、鶏卵を合わせて伸ばし、短冊状に切って焼き上げたお菓子で、歯応えのいい食感が540年の歳月を超えて京都人に愛されてきました。

 水田玉雲堂では、この「唐板」だけが販売されています。500年の時空を超えて今に伝わる「唐板」。早々に売切れてしまうこともあるそうです。

水田玉雲堂

水田玉雲堂

〒602-0895

京都市上京区上御霊前町394

075-441-2605
午前10時~午後5時
日曜日・祝日
http://info@gyokuundo.com
鞍馬口駅

帰り道は地下鉄「鞍馬口駅」から

 上御霊神社、水田玉雲堂から烏丸通に戻り、少し北へ上ルと京都市営地下鉄烏丸線「鞍馬口駅」があります。ここから阪急電車「烏丸駅」、JR西日本と近鉄の「京都駅」に連絡しています。

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